撥の製作

音色にこだわるのであれば必然的に「撥」にもこだわる必要があります。

当店では音色にこだわるお客様のご要望にお応えすべく30年近くに渡って当店オリジナルの撥(鼈甲撥)をご提供させていただいております~

木の手元3種類 オリジナル撥
左からはケヤキ、チーク、レースウッドだったかな?

上の画像は手元が「木製」のタイプ

右のがレースウッドってのは覚えているんだけど左の2つは何だったかな~ケヤキとチークだったかな(間違っていたらごめんなさい!)

これらの撥の特徴は「手元が木製」であることに加えて「鼈甲が長め」「撥先幅が狭め」というところにあります。

演奏中に撥が汗ですべってしまって…という経験をされたことなないでしょうか?一般的な「プラスチック製」などの合成樹脂製の手元の場合はこのように手の汗や脂をはじいてしまうため演奏中に手の中で撥が回ったりしてしまいます。

ところが「手元が木製」という天然素材であると手の汗や脂を吸収してくれるので非常に手に馴染みます。演奏中にすべってしまうことを防いでくれます。もちろん他の天然素材、例えば水牛や象牙などの材料を手元にしている場合も同様に手に馴染みやすいものとなります。

オリジナル 黒水牛撥
水牛の角(ブラック)の手元のオリジナル鼈甲場
最近は水牛の角の入手が困難になってきていますが、これはそうなる前に入手しといた良質な水牛の角を使用しています。今は色が黒じゃないところがあったりしますがこれはまさに「漆黒」、同じクラスのものは今は入手できないんじゃないかな~

もう1つの「鼈甲が長い」という特徴ですが、鼈甲が長いと(鼈甲が短い場合と比較して)同じ厚みでもよくしなりますので音色に奥行きが出るという素晴らしいメリットがあります。鼈甲が通常の長さもしくは短いとしならずにコシ具合が固めになりますので三味線の音色も硬くて余韻のないものとなります。

だからといって鼈甲部分が短いものを薄くしなりのあるものにしますと不思議なことにピチャピチャした軽い不快な耳障りな音になってしまうのです。なので当店では鼈甲を比較的長めにして、ある程度厚みを持たせてというオリジナルの撥を製作しております。

鼈甲挿げ替え修理

鼈甲挿げ替え

もし気に入った手元、例えば上記画像の手元は水牛の角だったりしますが、このようにだんだん削れてきて小さくなってしまった鼈甲撥の鼈甲部分だけを新しいものに挿げ替えるってことができます。

手元の分だけ安くあがるんじゃないかってお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、象牙以外はあまり安くならなかったりします。結局のところ、すげ替えっていうのは手間のかかる作業となってしまうので新品と価格が変わりなかったりします。

鼈甲撥のコシ具合調整

これは本当によく頼まれています。本来でしたらサンプルがあれば理想なのですが現状を見させていただいて、多少のヒアリングをさせていただければ、おまかせでやっちゃいます。

撥の先をとがらせる(もしくは丸める)

撥ってのは消耗していくものですのである程度使っていると減ってきます。糸切れしなければそのまま使っていって構わないのですが、ある程度尖っているほうが使いやすいかたは尖らす加工も承ります。

撥を小さくしたりカスタマイズする修理

手がそれほど大きくない方は市販の撥が手に合わなかったりします。それを削ってサイズダウンして使いやすいように加工することができます。下の画像は鼈甲部分を削って握りやすい型にしただけでなく、厚みも削って鼈甲がしなりやすくなりました、また「磨いて」ありますので鼈甲の艶が違います。

鼈甲撥を小さくする修理
上がアフター、下がビフォー、削って小さくなると持ちやすくなります

鼈甲の虫喰い補修

べっ甲ってのは衣服なんかと同じで保管状況がよろしくないと下の画像のように虫が喰います。なんですけど下の画像のように綺麗に修繕可能です。

鼈甲虫食いビフォーアフター
鼈甲の虫食い補修、上がアフター、下がビフォー

鼈甲折れ修理

一応、下記画像のように折れた鼈甲を「接着修理+磨き仕上げ」っていうことも可能です。もちろん修理した側は弾けないですが下記のように極上の鼈甲撥でしたら見栄え良くとは言えませんが何とか体裁を保つ感じの修理って感じですね。これは接着面が非常に長かったため税込24,000円ほどの金額がかかっています。

鼈甲破損接着修理

破損修理

下の画像は修理がうまくいった際のビフォーアフターです。毎度100%の成功率ではありませんが酷くぶっこわれてしまったものもこのように直る可能性があります。望みは捨てずにひとまずご相談ください。

※事前の見積はいたしません、修理を必ずやるという場合のみ金額をお知らせいたします。ですのでお値段を気にされるようならお止めになったほうがよろしいかと思います。

撥破損修理ビフォーアフター画像
上がアフター、下がビフォー

象牙撥のコシ具合調整

象牙の撥のコシ具合調整は本当に難しい…